ボイストレーニング ここだけは押さえておきたいポイント

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前回は「ボイストレーニング初心者が気をつける6つのポイント」
をお伝えしました。詳しくは前回のブログをお読みくださいね。
https://1vocal.jp/blog/?p=6361

6つのポイントが覚えられない場合は、
【ここだけしっかり押さえておけば大丈夫!!】
と言うポイントを本日はご紹介します。

そのポイントは、

☆「お腹から声を出さない」

こんなことを言ったら、白い目で見られること間違いなし。
ですが事実なのです。

「お腹から~」「丹田から~」など、
もっともらしく聞こえるこの言葉を聞いたら

速攻逃げる!!

23年前に私が日本に帰ってきて講師を始めた頃と比べると
日本におけるボイストレーニングの現状は、
理論的には正しい知識が広まってきていて、この点は歓迎できます。

では、その通りの指導がされているかと言うと、
旧態依然とした方法がまだ多数派であると言うのが現実。

「お腹から声を出さない」なんて言うと白い目で見られる。
それが証拠です。

結局変わっていない・・・それが日本の現状です。

指導する側もされる側も腹筋信仰は根深いものがあります。
そう言う私自身も、高校、音大時代と
「腹から声出せ」と言われ、素直に信じ実践していたので、
指導される側が先生に言われたら鵜呑みにしてしまう構図も理解できます。

それで上手くなる人もいますから、
要はご本人が満足されていれば良いのです。

ただ、発声の仕組みの観点から見ると、
自然な発声を妨げることになるので、
天才か人並み外れたセンスを持っている人でない限り、
上手くならない、上手くなれないのです。

多くの方が本来のご自身の声の可能性を発揮できずに、
「自分には歌の才能がないんだ・・・」と諦めているのです。

以前、レッスン生が話してくださったエピソードです。

私のレッスンを受けに来る前に、声楽の先生についてレッスンを受けていたそうです。
私の生徒と一緒にレッスンを受けていた方がいらして、
二人とも歌が本当に大好きで、一生懸命取り組んでいたそうです。

でも二人ともなかなか上手くならず悩みを共有したり励ましあったりしていたそうです。
しばらくして、一緒にレッスンを受けていた方は
ご自身の才能に限界を感じ歌をやめてしまい、
私の生徒にとってこのことはとてもショックだったそうです。

私のレッスンを始めて半年経った頃、この話をしてくださいました。
そして、

「あの時一緒にレッスンを受けていたあの人も、
この方法で練習したら歌をやめなくてよかったと思います。」

「この発声法はたくさんの人を救えると思います。」

そう話してくださいました。

実際に私は、間違った方法を才能の限界と勘違いしてやめていった人、
潰れていった人をたくさん見てきました。

私より才能あるのにな・・・と感じる人もいました。
残念ですよね。

もし、ご自身に限界を感じていたとしたら、
諦める前に試してみる価値はあると思います。

腹筋信者から卒業して、
あなたの本当の声に出会ってください。

あなたの本当の声に出会うためには、
腹筋信者から卒業することが絶対条件なのです。

体に力を入れて頑張って歌っていても若いうちはいいです。
でも年をとるにつれてだんだん辛くなっていきます。
歌う方も聴く方もです。

長く歌い続けるためには歌い方をシフトチェンジする必要がありますし、
中年以降に声が出なくなった。。。という悲劇に見舞われないためには、
若いうちから正しい発声を身につけておくことが最大の予防になります。