先週末「スーパーヴォーカリスト養成講座」では、
グループレッスンが開催され、「発声理論」の講義をいたしました。
「発声講義 3(呼吸について)」と言うタイトルで、
歌うときの正しいブレスについて学んでいただきました。
多くの方が思い込んでいるブレスや呼吸法を覆す内容で、
歌う時に必要なブレスの鉄則をお話しました。
前回の記事でもレッスン始めたての方が、
「こんなに少ない息でいいんですね・・・」と驚くというお話をご紹介しました。
歌う時に必要な呼吸は、
とても自然で無意識なもので十分なんです。
でも、皆さんどこかで、
息は目一杯吸うもの・・・と思い込まされています。
実はそれこそが、
歌における様々なトラブルの原因だったりします。
息を目一杯吸い込むと体内の圧力が高まるので、
一見強い声が出たような、高い声が出たような感覚になります。
なので一見効果があるように思えてしまうんですね。(たちが悪いことです。)
でも、劇的に歌が上手くなる事ってないんです。
その道を進めば進むほど、
歌う事が苦しくなっていきます。
今回講義を聞いていたレッスン生も、
理論的には分かったような分からなかったような人それぞれです。
今まで信じてきたことを切り替えるって意外と時間がかかります。
頭で理解しているだけでは不十分で、
実際に自分の声を通して経験して始めて腑に落ちるのです。
それまで繰り返し練習するしか方法はないんですが、
まずブレスに関する鉄則を知る事により、
普段の練習で間違った方向に暴走していく事がなくなります。
なので、理論として学ぶ事は非常に重要なんですね。
まずは一通り声におけるブレスの役割やルールを学び、
あとはやってみる事、行動していく事が不可欠です。
話だけ何度聞いたとしても、
自分の声を通して実感する事はありません。
実感していないものは本当の意味で信じられませんし、
単なる知識でしかありません。
目一杯息を使って、腹圧を使って声を出していた方は、
少しずつ減らしてみてみてください。
いつも言っていますが歌が楽になります♪
☆ブレスとは努力するものではありません☆
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ここ本当に重要です。
詳しいブレスのルールは
【1週間で3オクターブの声が出せるようになる本】で紹介しています。
(お願い)
このブログは歌の上達を目指す方のヒントとなる内容を掲載できるよう
時間を割き心を込めて書いております。
同業者やボイトレに関する情報を発信している方にもお読みいただいているようですが、
記事の内容を転載されることは構いませんので、
ルールとして必ず「ヴォーカル講師の石川芳によれば」と一言添えてお使いくださいね。