ヴォーカルレッスンで調整
@ロタ島(ガイドさんの後ろ姿)
私のヴォーカルレッスンを始めたばかりの方には、
「無駄な力を抜くこと」
「無駄な息を減らすこと」
この2つを徹底的に指導します。
喉を開いて声帯を正しく使って声を出すために必要な作業なのです。
そして、皆さん素直に力を抜いて、息を減らしてくださるのですが、
皆さんの感覚の
「力を抜いた」つもり
「無駄な息を減らした」つもり
は残念ながらまだまだ不完全だったりします。
よりパーフェクトな状態を目指して、
「力を抜いたつもり」「息を減らしたつもり」の境地から、
さらに力を抜いて、息を減らす方向へ調整を繰り返していくわけなんですが、
先日ある方が、
「これ以上力が抜けて、息が減る気がしないんです。」
と話してくださいました。
そうなんです!
なぜならまだ経験したことのない境地なので、
想像できなくて当然なのです。
まだ力が抜ける、まだ息を減らせるというのは、
私にしか分からないことだったりするので、
生徒さんからすると、
これ以上できる気がしないけど、
取りあえず言われるままやってみる!
という状況でしかないのです。
それがレッスンに来ている意義なわけですね。
ご本人には実感できない無駄な力や息を放置して先に進むと、
声帯を正しくコントロールするテクニックは完成せず挫折してしまいます。
(独学で上手く行かない場合の原因はここにあります。)
なので本当に細かいレベルの調整を、
徹底して繰り返します。
(これはレッスンに来てくださるからこそ出来る指導です。)
この方は素直に「想像できない」と話してくださいましたが、
間違いなく全員、最初は想像できないはずです。
ただ、出来るようになった生徒さんは皆口を揃えて、
「こんなに力って抜けるんですね!!!」とか、
「こんなに息って少なくていいですね!!!」とか、
「今、何もしてないんですけど・・・(高い声が楽に出た)」
と大変驚かれます。
スタート地点で、
ゴール地点で得られる感覚が実感できれば楽なのですが、
それはそこに辿り着かないと実感はできないんですね。
辛い道のりかもしれませんが、
でも頑張った人には必ず目から鱗の境地が待っています。
自分では判断できない微妙な調整に興味のある方は、
レッスンの詳細をご覧ください。