ボイトレと歌唱スタイル
クマノミ@沖縄・慶良間
ボイトレと歌唱スタイルというテーマでお話しますね。
ボイトレの目的は、
人間が持って生まれた発声器官の機能を
十分発揮できるように、使いこなせるようになることです。
声や歌に問題を抱えている方というのは、
発声器官を十分使いこなせていないわけです。
発声の仕組みというのは誰でも同じです。
何億年とかそれ以上の年月をかけ人体が変化をしたとき、
発声の仕組みも変わるかもしれませんが、
私たちが生きている間には変わらないと思います。
ボイトレでは基本の発声フォームを身に付けるので、
ここにはオリジナリティー、自分なりのやり方は不要です。
歌唱スタイルはボイトレとは違い、
ジャンルごとの様式だったり、
個人個人の表現方法だったり様々な歌唱スタイルが存在します。
ボイトレと歌唱スタイルは別ということを
まず認識することが重要だったりします。
歌に限らず物事は基本があり、
その基本の型を何度も繰り返し練習し身につけ、
その上に自分なりのアレンジがあるはずなんです。
基本の型がボイトレ
その基本の上にあるそれぞれの個性が歌唱スタイル
基本がなく自分なりのアレンジで無理矢理収めようとすると、
よほどの天才でない限り、単なるデタラメになる可能性が高いです。
無理矢理複雑な歌い方をしていたために、
声がでなくなった、歌えなくなったという最悪の状況に陥ることもあります。
最終的にこの2つは繋がるのですが、
スタートは切り離して扱った方がスムーズに上達します。
ボイトレと歌唱スタイルの違いというのは、
なかなか理解してもらえません。
また、この違いを正しく認識、指導できない指導者もいたりしますので、
参考にしていただけると良いかなと思います。
これは高いレベルで歌っている人にあるケースですが、
歌唱スタイルは完成されていて周囲から高い評価を得ているのに、
自分自身の中ではすっきり歌えていない感がある・・・。
このケースは基本の部分に問題が隠れているので、
歌唱スタイルをいじるのではなく、
基本の部分で問題のある要素を取り除いてあげると、
歌った時のすっきり感も得られ、さらに歌に磨きがかかっていきます。
まぁ、一般的には「基礎からコツコツ」
これが遠回りのようで結局は一番の近道ですね。
(お願い)
このブログは歌の上達を目指す方のヒントとなる内容を掲載できるよう
時間を割き心を込めて書いております。
同業者やボイトレに関する情報を発信している方にもお読みいただいているようですが、
記事の内容を転載されることは構いませんので、
ルールとして必ず「ヴォーカル講師の石川芳によれば」と一言添えてお使いくださいね。