ボイストーレーニングのブレーキ

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     キンメモドキ&スカシテンジクダイの群れとイソバナ@沖縄・慶良間     レッスンを始めたての人は皆さん悪い癖を持っています。 喉を締めていたり、力んでいたり、不自然な呼吸になっていたり・・・。   そんな悪い癖が、 ボイストレーニング(声)のブレーキになっているわけです。   私のレッスンではそのブレーキとなっている障害を、 ひとつひとつ取り除いていきます。   ある程度取り除いていくと、 喉を緩めて、力を抜いて、自然な呼吸の中で自然と声量がupしてくるんですね。   指示通り喉を緩めて、力を抜いて、自然な呼吸を目指して、 ある程度できるようになって、 でも、もう一息、あと一歩力みの壁が崩れないことがあります。   長年培った力み癖はしぶといので、 その力み癖は一瞬で消えるものではないです。 なので、ある程度時間もかかり、皆さん苦労される訳なんです。   でも、それだけではない、 「この人もしかして・・・」と感じることがあるんです。 それは、単なる力み癖だけではなく、   無意識で周りに自分の声が聞こえないように練習している   日本の住宅事情からすると致し方ないことであったり、 または、何となく周囲に迷惑をかけないようにという日本人的な気遣いだったり。   声を周りに聞こえないように押さえていては、 実際には人に聞こえない声の出し方の練習をしていることになるんです。 それではいつまでたっても伸びやかな豊かな声量の声にならなくて当然。   押さえながら声を出して練習していたとしても、 ご本人はまじめに練習をしているので、 いつか理想の声になると思って疑わないのです。   残念ですが、声を押さえて人に聞こえないような声を練習していては、 人に届かない声の完成を目指しているということで、 練習しているのに目指しているところと逆のところに自分の声を誘導している。   ご本人にはそう言う自覚がないので危険なんですね。 声を解放する事を学ばないとボイストレーニングの意味がないです。 (*解放とは力で押し出すという意味でありません。)   日頃、周りに遠慮しながら人に聞こえない声で練習していて、 いざという晴れ舞台で解放された伸びやかな大きな声が出ると思いますか?   解放された伸びやかな声で練習するから、 いざと言う晴れ舞台でその声が出せるようになるんです。   無意識のうちに周りに遠慮しながら声を出している生徒に話を伺うと、 実際にはそれほど気にしなくても家で歌えるという人も意外といたりします。 自主規制していただけ・・・というケース。 この場合は今すぐ自主規制を解除してください^^   中には苦情が来てしまって家では歌えないと言う生徒もいます。 だからと言って声を抑制し続けて歌が上手くなることはありませんので、 それぞれの状況に合わせて解決策を考えることが必要になります。   今知っている自分の声の枠の中で練習しているだけではもったいないです。 本来人間は驚くほど大きな声をもっているんです!   自分は無意識のうちに声を押さえ込んでいないか?ぜひ確認してみてください。 そして、今ある枠を取り払った先にある声を目指してくださいね☆   (お願い) このブログは歌の上達を目指す方のヒントとなる内容を掲載できるよう 時間を割き心を込めて書いております。 同業者やボイトレに関する情報を発信している方にもお読みいただいているようですが、 記事の内容を転載されることは構いませんので、 ルールとして必ず「ヴォーカル講師の石川芳によれば」と一言添えてお使いくださいね。