喉に負担をかけないボイストレーニング
写真@パラオ
ボイストレーニングとひと言で言っても、
世の中にはいろいろな方法がありますよね。
このブログをお読みの方の中にも、
いろいろあり過ぎてどれが良いのか迷ってしまう・・・
という方も多いのではないかと思います。
どれが良いとかどれが悪とかではなく、
ご自身が納得する方法を選ぶことが一番重要なんです。
ここでは私がどんなボイストレーニングを指導しているか、
皆さんに理解していただければと思います。
【特徴その1】
☆「最小限の力で最大限の声を引き出す」
喉や体に負担をかけないボイストレーニングです。
発声のメカニズムを理解すればこれ以外ないのですが、
良くある思い込みの一つに、”声は頑張って出す”というのがあります。
大事な事は、声は頑張って出すものではないという事実なんです。
そうお話しすると決まって、
「高い声もですか?」と質問されますが、
最低音から最高音まで力を入れる必要はありません。
「お腹に力を入れて」とか、
「頑張って」とか言われて声を出していると、
”声は頑張って出す”と言う概念が知らず知らずのうちに刷り込まれていきます。
気がついたら声を出そうとすると、
体のいろいろなところに力が入りまくっているという状態に訓練されてしまっていたりします。
そのまま力を入れ続けて頑張った先に、
リラックスして楽に声をだす境地は待っていないのです。
力を入れて声を出すことを練習していれば、
力がどんどん入っていく発声が強化されていくのです。
それで上手く歌えて満足している方はそれで良いのですが、
大抵の方はその方法では上手くなりません。
そこが問題なのです。
力を入れてしまうと、声帯が過剰な刺激を受けるため、
分かりやすい現象で言うと、
声が枯れるとか喉が痛くなるというダメージを受けてしまいます。
その過剰な刺激に耐えられる類い稀な強靭な声帯をお持ちの方はいいですが、
大抵の方は過剰な刺激に対してダメージを受けます。
これは自然な事なんです。
大好きな歌を歌っているのに、
結局いつも憂鬱になる・・・・・
私のレッスンを受けている方の中にもこの問題を抱えている人は多いです。
歌うということは喉を消耗する事ではない!!
ということを是非知っていただきたいです!
そんな状況から脱出するためには、
無駄な力みを取り除いてあげることなんです。
まだあなたが知らない最大限の声を引き出すために必要なこと、
それは、体に力を入れて声を出す事ではなく、
喉を締め付けて声を出す事でもなく、
最小限力で声を出す方法を身に付ける事なんです。
今まで思い描いていた方法と違うので最初は戸惑うと思います。
無駄な力を抜いて、リラックスの中で歌えるようになると、
長い時間歌っても声が枯れない、喉が痛くならない、
そんな状態が手に入ります。
そんなストレスから解放されるだけでも随分歌の楽しさが変わってきますよね。
あなたの最大限の声を引き出すためには継続的なトレーニングが必要ですが、
まずは無駄な力を抜いて少しずつリラックスしながら声を出せるように意識してみてください。
音声を作る器官は「声帯」です。
声帯のコントロールができるようになると、
腹筋や腹圧、大量の息などは一切必要なくなります。
もっと詳しく知りたい方は
「1週間で3オクターブの声が出せるようになる本」をお読みください。
(お願い)
このブログは歌の上達を目指す方のヒントとなる内容を掲載できるよう
時間を割き心を込めて書いております。
同業者やボイトレに関する情報を発信している方にもお読みいただいているようですが、
記事の内容を転載されることは構いませんので、
ルールとして必ず「ヴォーカル講師の石川芳によれば」と一言添えてお使いくださいね。