明確なスキルを習得する本物のボイストレーニング

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レッスンに興味を持っていただいている方に参考になればと思い、
生徒がブログにボイストレーニングの様子を載せてくれていたので、
そのままご紹介します。(もちろん許可をいただいてます。)
レッスンの様子はすごくリアルだと思います^^
 

読者レッスンに参加後、
【ホームスタディ講座】購入者向けプライベートレッスンに参加され、
満を持して今月からレッスンに正式入会された方です。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(O.Tさん 男性 40代のブログから)
 
先日、都内某所、とある高級マンションの一室。
俺はあるボイトレ教室を訪ねた。先生は去年の夏と同じ。
ボイトレ本を何冊も出している業界の第一人者(たぶん)。
綺麗な女性だ。今回は30分の完全プライベートレッスン。
俺はレッスン生として正式入会したわけではなく、
DVD教材を買った特典として、単発のレッスンを受けに来た。
 

あいさつもそこそこに早速レッスン開始。
まずはDVD教材に関する質問タイム。
俺は普段の自主トレで気になっていたことをいくつか質問した。
それに先生はサクサクと簡潔に答えていく。
「はい、わかりました。m(_ _)m」と俺。
 

そしていよいよ声出し。
ブレスの確認をしてからチェストボイス(中低音)の練習だ。
ピアノの伴奏に合わせて
 
 ma ma ma ma ma ♪
 a a a a a ♪
 

と、簡単なスケールを歌っていく。
伴奏は段々低くなり、次に段々高くなる。
家でいつもやっているのと同じなので、とりあえず無難にこなした。
先生も「まあまあ」出来ていると。
ただ、やはり高音に行くと少し力が入っているらしい。
 

で、次にファルセットの練習。これが出来なかった(泣)。
家では何とかそれなりに出来ているつもりだったのだが…
 

まず響いてる場所が違う。
俺のは喉のあたりで響いてしまっているが、
正しくは鼻の前あたりで響きを感じなくてはならない。
確かに俺のは喉で響いている感じがするが…(で、どうすりゃいいの?)
 

口から下は完全に力を抜いておかなくてはならない。
声を出す前の何もしていない体の状態。
それを微動だにさせず、鼻(顔の前面)だけで音が舞う感じ。
息を吸いすぎてはいけない。息を奥まで吸うとそれを出す時に「うっ」っとなる。
それがもう「無駄な力」;・。・・。が入っている証拠。
空気の流れはほんの口先だけ。響いているのは鼻(顔の前面)だけ。
それが正しいファルセットらしい。
 

言われたことをイメージして何とかやってみるが、
ちょっとでも頑張ると「はい、力入ってる!」と即ダメ出し。
言われてみれば、まあ確かにちょっとは力が入った気がしないでもないが…(汗)。
 

ちょっとでも「引っ掛かり」を感じたら即アウトなのだ。
息(声)の流れが一切抵抗を受けてはいけない。
 

先生にはすべてが見えている。
俺は自分の体なのに、わからない。
先生の言葉だけを頼りに、自分の内側の感覚を暗中模索する。
雲をつかむような、繊細で微妙な技術だ。
 

夏のグループレッスンでも思ったことだが、
今回のプライベートレッスンで確信したことがある。

 


 こりゃ、ちゃんと通わなきゃ絶対に身につかない!
 


家で1人でCDやDVDで練習してても、正解が分からないのだから直しようがない。
正解は、とりあえず先生しか知らない。
 

夏以来、俺がやってきたことは、ほぼ無意味(泣)… ってこともないと思うけど、
ファルセットに関しては、やらないほうが良かったぐらいかも…
 

俺が最初にした質問もズレていた。
質問したのは、正しいファルセットができるようになってからの話

(声帯のコントロール)。
まだまだそんな段階じゃなかった(苦笑)。
 

声帯の繊細な動きを感じとるためには、
それ以外の部分がシ~ンと静まり返っていなくてはならない。
まずはその状態で声を出せるようにならないと、微妙なことは何もわからないのだ。

ここで教えているのは「何とな~く少しは声が出るようになった気がする」とかいう、
気分的で曖昧なボイトレではない。
ここには、明確なスキルとしての発声を習得する本物のボイストレーニングがあった。 


たった30分。あっという間にすぎた。
結局、ファルセットについては自分がダメだということが分かっただけ。


でもいつも先生がメルマガ等で言っているように、
「ダメなことに気づくことがスタート」だ。
『力を抜いて』というタイトルのついたこのブログがもうすぐ終わるというのに…今ようやくスタートライン(苦笑)。 
どうする… これから。 


これが身についたら凄いことになると思うが…
10年前なら… 英語のガリ勉に大枚をはたく前なら…
今はちょっと、このお金は出ない…(いや、お金の問題じゃない) もう少し「デビュー」を遅らせるか…
いや、そんなわけにはいかない!
だってもう、信号は青なのだから…


この道は何度も何度も通った道。
何かを習って、何らかのものを得て、それでおしまい。
どこにも行けない。俺はいつも順番が間違っているのだ。
まず飛び出さなくては! 新しい道へ。
何も持たずに… 行きたい場所へ。
恥ずかしい歌、みっともない歌声、かもしれない。
でも心を込めて歌うしかない…


そんなことを思いながら電車に揺られる家路。
i-pod のイヤホンからは、絢香が気持ちよ~くファルセットを操る歌が聞こえていた(苦笑)。

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