歌の上達には練習の質を重視しましょう

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良くある話なんですが、
先週、レッスンで繰り広げられたエピソードをご紹介します。

その方は、入会当時から、
「忙しくて時間がない。」これが口癖。

これを言ってしまうと全て終わってしまうので、
時間がないなら作らないといけないんです。

「毎日30分練習できたらいいですけど、
時間がなかったらせめて15分練習してください。」

と相当譲歩してお話すると、

「15分・・・取れないです。」
とすぐさま否定されました。

「毎日1時間練習する人と、毎日15分練習する人と、毎日5分練習する人が、
同じように上達するはずがないのは分かりますか?」と質問すると、
「それはそうです。」と理解できるようです。

すると、ぼそっとつぶやきました。
「じゃぁ、お料理しながらやろうかな。」

私の怒りのスイッチを押してしまうような危険な発言。
「歌の練習をなめるな!!」と、心の中で叫ぶ。

ながら練習は練習じゃないんです。
女性に良くあるこのパターン。
「お料理しながら練習してます。」

お料理しながら本当に声に集中していたら、
血まみれになったり、爪や指がなくなるはず。
怪我することなくお料理できるということは、
声に集中できていないということなので、
それは練習じゃないんです。

そして、そんな大雑把なレッスンはしていないと思うんですけど!!!
ともの凄く言いたい!!!
(でも我慢しているのでここで言ってみました(笑))

それと、家の中で声を出せない人に良くあるパターンが、
車を運転しながら練習しているというパターン。

車を駐車して練習しているならまだ分かりますが、
(とは言え、あまりおススメできません。)
運転中に本当に声に集中していたら、
間違いなく事故を起こしています。
事故なく無事に運転できているということは、
意識を完全に声に集中させていないからなんです。

お料理をしながら、お掃除をしながら、車を運転しながら、
気分が良くて歌を口ずさんでしまうことは結構なことです。
ただ、それと声を鍛えるための練習は全く別ものなんです。

歌って、両手が塞がらないので
ながら練習で済ませてしまおうと思ってしまいがちかもしれません。
スポーツや楽器の練習を想像してみてください。
何か別の事をしながらその道の技術を身に付けるって有り得ますか?
歌だって同じなんです。

ながら練習で済んでしまうようなものは、
正しい練習ではないです。
練習している気分になっているだけ。
振り返ってみるとそれほど上達していないと思います。

いつも言っていますが、
練習は量より質が重要です。
質が伴って始めて量が効果を発揮します。
間違った練習はどんなに頑張っても効果は出ません。
きちんと練習していたらちゃんと効果はあがるはずなんです。

当たり前でしょう!!
と思うことも分かっていない人がたまにいます。
このブログをお読みいただいている方にそんな方はいないと願っていますが、
歌の上達を目指している方は、
もう一度ご自身の練習の質を点検してみてください。
そして、声に集中する時間を作ってみてくださいね。

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